小さいころから大好きなレースゲーム、またモータースポーツはテレビでよく観ていた方です。ツルツルのレーシングスリックタイヤは憧れそのもの。
F1でも使われているスリックタイヤこそが最速で格好いいのだと思ってきました。
車やバイクが公道でスリックタイヤを履くことは道路交通法上禁止されています。
公道でのスリックタイヤは自転車だけに許された特権なんです。
【結論】クロスバイクのスリックタイヤは自己満足レベル
結論から言えば、クロスバイクにスリックタイヤを履かせることは自己満足にしかすぎません。
もちろん、クロスバイクの「動き」は多少いい方向に働きますが、絶大的に変わるのではなく、「なんとなく」といった感じにすぎません。
悪く言ってしまえば、気休め程度でしかないということです。
大きな変化を期待してスリックタイヤを選択するのであれば、あまりオススメできません。
クロスバイクにスリックタイヤは必要なのか?
僕がスリックタイヤに変えたいと思っていた理由はシンプルです。
- もっさりしたビジュアルがなんとなくダサい
- ゴツゴツしたタイヤなので漕ぎ出しが大変なんだと思う
とくに僕のクロスバイクは26インチサイズなので余計にもっさりして見えてしまうのです。
僕自身の感覚に由来するポイントであることは否定できませんが、できるだけ早く替えたいと思っていました。
僕が乗っているクロスバイクは待ち乗り性能を重視しているため、悪路であっても問題なく走れる溝付きタイヤが純正装備されています。
取り回しが楽になるようにタイヤサイズは26インチとなっています。
僕がスリックタイヤを選択した理由をもう一度。
- もっさりしたビジュアルがなんとなくダサい
- ゴツゴツしたタイヤなので走り出しが大変なんだと思う
タイヤのビジュアルなんて気にしすぎだと言われればそれまでです。また、溝付きのタイヤであっても転がり抵抗の少ないものはいくつかあります。
見た目とちょっとした走行性能だけを求めてスリックタイヤに変更するのはナンセンスだということです。
クロスバイク(チャオ)について
僕が乗っているクロスバイクはCalamita ciao(カラミータ チャオ)です。Calamitaはブランド名、ciaoは車種名です。
ホリゾンタルフレームなので、トップチューブが地面に対して水平です。パイプは全体的に細く成形されているのがホリゾンタルの特徴の1つです。
クロモリ素材のフレームはアルミ製と比べても高い剛性を誇ります。剛性があるからこそ、細いフレームでも問題がないのです。
細いフレームと太いタイヤが対照的で、結果的にタイヤが余計にもっさり見えてしまうのです。
見た目の印象通り、もっさりと重たい走り出しです。
純正装備タイヤはKENDA製のKWICK TENDRIL、マウンテンバイクの色を濃く反映したタイヤです。
カタログ値は重量555g、スポーツバイク用のタイヤとしては相当重いほうに入ります。肉厚感があり、ひょっとしたら耐パンク性能を高めているかもしれません。
以前、走行中に段差に引っかけてしまいましたが、幸いなことにパンクはしませんでした。
サイドウォールにそのときの傷が残っていますが、やはり肉厚に成型されているようです。街乗りユーザーにとっては心強いタイヤです。
スリックタイヤに変更するメリットについて
モータースポーツでは一般的にはスリックタイヤが用いられます。溝がある部分も全部ゴムにすることで、最大限のグリップ力を確保できるのです。
モータースポーツにおけるスリックタイヤのメリット
モータースポーツでは新品タイヤは「原則」として次の公式レースでは使用しません。1回限りの使用です。
規則上、同じマテリアルを使って競争するので、わざわざ中古タイヤを履いて、人より劣った状態でスタートラインに立つことはありえません。
資金面で厳しい人は、表彰台から遠ざかってしまいやすい厳しい世界です。
レーシングカートのタイヤはスリックで溝がありません。
使用限度の判別がしにくいため、赤マークのようにトレッド面に凹があります。自動車用タイヤでいうとスリップサインです。
少し話が逸れましたが、スリックのメリットとしては2つです。
- 転がり抵抗の少なさ
- 最大限のグリップ力の確保
ちなみに、溝がないので排水性は全くありません。ちょっとでも路面が濡れてしまうだけで滑ってしまい、まっすぐ走れないのです。
タイヤが温まるまで、曲がったり、止まったりすることもかんたんにはできないのも特徴です。
クロスバイクにおけるスリックタイヤのメリット
モータースポーツのスリックタイヤとは全然違います。
クロスバイクの場合、乗り手がすぐに感じ取れるようなメリットは残念ながらありません。平均スピードは20~25㎞/h、ある意味当然の結論です。
結局のところ、なんとなく格好よくって、ちょっとテンションが上がる。それだけなのです。
特に大きなメリットにはならないんです。
モータースポーツ用のスリックタイヤには排水性がないと書きましたが、クロスバイクについてはそこまで気にする必要はありません。
雨天走行をしたことがありますが、ふつうに走ることはできます。マンホールやグレーチング上で怖い思いをしたこともありません。
無茶な運転をすると滑る可能性は高いので気を付けましょう。
耐パンク性能、転がり抵抗どちらを重視すべき?
どちらかを重視するかは人の好みの問題だと言えます。
耐パンク性能で評価が高い、「SCHWALBE MARATHON(シュワルベ マラソン)」は非常にメジャーな存在です。
ケブラーガードを採用しており、高い耐パンク性能を誇ります。カタログによると耐パンク材の厚さは3㎜、重量730gです。
同じメーカーが製造販売しているスリックはどうでしょうか。「SCHWALBE KOJAK(シュワルベ コジャック)」です。
こちらのサイズは26×1.35インチ。
ちなみに重量は395g、マラソンの約半分しかありません。軽量なので走り出しはとてもスムーズな加速を見せてくれそうですね。
意外だったのは値段です。
僕は実用性に長けたマラソンの値段のほうが高いと思っていたのですが、スリックタイヤの方が高くて驚きました。
需要供給バランスなのかもしれませんが、意外な結果でした。
大きな価格差ではないので、自身の好みに合わせた選択をすれば良いでしょう。
【もう一度結論】スリックタイヤのメリットは小さいので好きなものを選べばいい
クロスバイクのフレーム選びと同じ結論ですが、自分の好きなタイヤを選べば良いです。
僕はスリックタイヤの方がモチベーションが上がって好きですが、耐パンク性能を重視するという実用派もありだと思います。
自分自身のテンションやモチベーションがあるなら、それでいいのです。
パーツ1つ1つにダメ出しをしたり、メリットを追い求めるのではなく、自分の好きなものを使えばいいのです。
記事を書いた人
ちゃおんぱむ