小さいころから大好きだったレーシングゲーム。
モータースポーツはテレビでよく観ていた方です。
ふだんあまり目にしない、ツルツルのレーシングスリックタイヤは憧れそのもの。
F1でも履くようなスリックタイヤこそが最速で格好いいと思ってきました。
とはいえ、車やバイクが公道でスリックを履くことは道路交通法上禁止されています。
非日常のスリックだからこそ、履くのも見るのもテンションが上がるのです。
自転車にスリックタイヤは不要なのか?
通勤や通学で使うのであれば、スリックよりも耐パンク性能を重視すべきです。
パンクしてしまうと遅刻につながるリスクがあるからです。
僕が乗っているクロスバイクは悪路も走れる溝付きタイヤが純正装備されています。
感覚的にはマウンテンバイクです。

僕がスリックに替えたいと思っていた理由は、
- レーシーなビジュアル面でモチベーションアップ
- 転がり抵抗を下げれば、ペダルを漕ぐのが楽になるかもしれない
主に2つの理由から、ボコボコの溝付きタイヤとは早急にお別れしたいと思っていました。
市販の溝付きタイヤでも転がり抵抗の少ないものはあります。
走行性能だけを追い求めるのであれば、スリックにする必要性は高くないと言えます。
チャオというクロスバイクについて解説
ホリゾンタルフレームなので、トップチューブが地面に対して水平(ホリゾンタル)です。
パイプは全体的に細く成形されているのがホリゾンタルの特徴です。

素材はクロモリなのでアルミと比べても剛性が高いです。
剛性があるので細いパイプ構造でも問題がない、結果としてタイヤが余計にもっさり見えてしまうのです。
見た目通りのインプレッションですが、走り出しはもっさり重たいです。
純正装備タイヤはKENDA製のKWICK TENDRILです。
データでは555gの重量、スポーツバイク用タイヤとしては相当重いほうになります。
肉厚感があり、ひょっとしたら耐パンク性能を高めているかもしれません。
よりマウンテンバイクの色を濃く反映したタイヤなのでしょう。

以前、走行中に段差に引っかけたことがありましたが、幸いにもパンクはしませんでした。
その時のキズがサイドウォールに残っていますが、やはり肉厚に成型されているのだろうと想像できます。
街乗りユーザーとしてはパンクのしにくいタイヤは本当にありがたいものです。
スリックタイヤに変更するメリットはなにがある?
モータースポーツでは一般的にはスリックタイヤが用いられます。
溝がある部分も全部ゴムにすることによって、最大限のグリップ力を確保できるのです。
モータースポーツでの話
モータースポーツでは新品タイヤは、「原則」として次のレースで使用しません。
その場かぎりなのです。
同じエンジンや、同じマテリアルを使って競争するので、わざわざ中古タイヤを履くなど、人より劣った状態でスタートラインに立つことなどありえないのです。
資金面で厳しい人は、表彰台から自然と遠のいてしまいやすい厳しい世界なのです。

レーシングカートのスリックには溝がありません。
残りの使用限度の判別ができないため、トレッド面には凹部があります。(赤マーク)
自動車用タイヤでいうとスリップサインみたいな感じで使われています。
少し話が逸れましたが、スリックのメリットとしては2つです。
- 転がり抵抗の少なさ
- 最大限のグリップ力の確保
ちなみに、溝がないので排水性は全くありません。
ちょっとでも路面が濡れているだけでタイヤが滑ってしまい、まっすぐ走れないのです。
曲がったり、止まったりすることもかんたんにはできないのです。
クロスバイクでの話
自転車となれば話は別で、乗り手がすぐに感じ取れるようなメリットはありません。
平均スピードが20~25㎞/hといわれるクロスでは、乗り手に伝わる情報は微々たるものです。
また、一度の走行距離が10㎞以内のユーザーだとスリックにする恩恵はほとんどありません。
僕が思うのは、モチベーションのアップに繋がるかどうかだけです。
こちらも客観的に考えれば特に大きなメリットにはなりません。
先ほどモータースポーツ用のスリックタイヤには排水性がないと書きました。
僕は数回、クロスバイクで雨天走行をしたことがあります。
でも、ふつうに走っていれば滑ることはありませんでした。
鉄板の上で怖い思いをしたこともありません。
でも無茶な運転をしていると滑る可能性は高いので気を付けるべきです。
耐パンク性能、転がり抵抗のどちらを重視するか?
どちらかを重視するかは人の好みによります。
耐パンク性能で評価が高いと聞く、「SCHWALBE MARATHON(シュワルベ マラソン)」
非常にメジャーな存在ですよね。
ケブラーガードを採用しており、高い耐パンク性能を誇ります。
カタログによると耐パンク材の厚さは3㎜、重量730gです。
同じメーカーが製造販売しているスリックと見比べてみます。
「SCHWALBE KOJAK(シュワルベ コジャック)」です。
こちらのサイズは26×1.35インチ。
ちなみに重量はさすがの395gという値で、マラソンの約半分しかありません。
軽量なので走り出しはとてもスムーズな加速を見せてくれそうですね。
意外だったのは値段です。
僕は実用性に長けたマラソンの値段のほうが高いと思っていたので、スリックが高くて驚きました。
需要供給バランスなのかもしれませんが、意外な結果でした。
ただ大きな価格差ではないので、自身の好きな方を選択すれば良いでしょう。
【まとめ】フレーム同様にタイヤも自分の好きな種類を選べばいい
クロスバイクのフレーム選びと同じ結論です。
パーツ1つ1つにダメ出しをしたり、メリットを追い求めるのではなく、まずは自身の好きな方向性にあったものをチョイスすればいいのです。
趣味でなにかをする人は、お気に入りのブランドやこだわりがあったりします。
違うものを探したくなったら乗り比べをしてみると、自分のチョイスも変わるものです。
記事を書いた人

ちゃおんぱむ