自転車のタイヤそのものを替えるのはきっかけがないとできないもの。僕は、パンク修理に便乗する形でタイヤ交換しました!
もともと付いていたのはKENDA(ケンダ)のKWICK TENDRIL(クイックテンドリル)。そして、今回履き替えたタイヤはSCHWALBE(シュワルベ)のKOJAK(コジャック)。
KENDA(台湾)、SCHWALBE(ドイツ)は会社の名前です。
2つのタイヤを乗り比べてみた個人的な評価を書かせていただきます。
【結論】個人的な評価としてはSCHWALBE KOJAKの方が好き
結論から言えば、KENDAのKWICK TENDRILよりもSCHWALBE KOJAKの方が好きです。
人によって「好き」の基準は異なりますので、あくまでも個人的な意見としてお読みください。
シュワルベのコジャックの方が高評価だったポイントは、
- ゼロからの漕ぎ出し
- 乗り心地
- タイヤノイズ
- タイヤグリップ
最初はゼロスタートの漕ぎ出しが重たくてスリックに変えたかっただけですが、いろいろな違いを感じ取ることができました。
タイヤを替えても違いが分からないという方も多いかと思います。僕自身も細かい違いは分かりません。
ただ、長く使っていたタイヤをいきなり替えると、けっこう違いは分かるものです。無理のない範囲内でいろいろ試してみることをオススメします。
KENDA(KWICK TENDRIL)について
純正装備はKENDAのKWICK TENDRIL。ブロックもしっかりしていて、どちらかといえばマウンテンバイク色の濃いタイヤです。
でも、街乗りを前面に出したクロスバイクって良くも悪くもこんな感じなのかもしれません。
難点を挙げるとすれば、見た目以上に漕ぎ出しが重たいこと。もちろん一番低いギアから漕ぎ出しても動きが重いのです。
路面に一番接するタイヤのセンター部分はスリックに近い形状をしています。サイドに行くにつれて、凹凸加工が施されたブロックを持つタイヤです。
なお、このタイヤの太さは1.5インチ。
マウンテンバイク色の強いタイヤでありながら、転がり抵抗を少しでも減らすための構造なのかもしれません。
KENDAタイヤに対するイメージ
ところで、皆さんはKENDAタイヤにどんなイメージをお持ちでしょうか?
ほとんどの方は聞いたことのないブランドなのかもしれませんが、僕は正直、良いイメージではありません。悪く思っているわけでもないですが、積極的に選ぶことはないです。
モータースポーツの経験が少しあるからだと思いますが、個人的なイメージとしては、
- わざとタイヤを流すために選ぶブランド(ドリフト向き)
- 東南アジア系の格安タイヤ
- 縦方向のグリップも横方向のグリップも弱い
そんな印象を持っています。
とは言っても、客観的に見ていたのは今から10年以上も前の話。
近年は質がかなり上がってきているという話も聞きますので、先入観を捨てることも大切です。
実際にMade in Japanブランドと比較してみました
まずはKENDA、タイヤ銘柄はKAISER(KR20A)です。
215/45/R17というサイズですが価格は税込11,420円(1本あたり、2023.6.17現在)、アドバンスドモデルでこの値段はお買い得です。
以下、カタログの一部を引用紹介させてもらいました。(引用 KENDA)
- 優れた排水性を実現するV字対称トレッドパターン
- ドライパフォーマンスを向上させるサイドウォールの剛性を高めた構造
- 正確なコントロール性能と信頼度の高いハイグリップ性能
- リアルスポーツタイヤ
次に、日本のモータースポーツではトップと言える、BRIDGESTONE、POTENZA RE-71RSです。
POTENZAのRE-71RSの価格は税込26,800円(1本あたり、2023.6.17現在)、先ほどのKENDA KR20Aの約2.5倍の価格設定です。
サーキットを走るためのメンテナンスもして、さらにタイヤの出費まで考えると辛い価格帯です。ふつうのドライバーにとっては一発のタイム出し用のタイヤとは言えません。
ここまでは自動車の話でしたので、話題を自転車に戻します。
KENDAは格安タイヤであまりグリップしないというイメージが強かったですが、いざ使ってみるとそんなことありませんでした。
自転車のスピードレンジでは問題ありませんでした。
そもそも自転車レベルの高速で走ってトラブルが出るようなものが流通しているのであれば、それはそれで問題です。
品質は値段に比例するものですが、安いから粗悪品と一律に捉えるのは少し古い考えかもしれません。コストパフォーマンスもある程度大切にしていきたいものです。
SCHWALBE(KOJAK) について
僕が乗り比べて感じた印象をそのまま書かせていただきます。
乗り心地全般について
肉厚なKENDAの方が柔らかい乗り味と思われがちですが、乗り心地全般としてはほぼ変わりませんでした。
KENDAはタイヤのゴム質が硬いのかもしれません。
衝撃吸収について
衝撃吸収性はSCHWALBEの方が高く、路面ギャップのショックをある程度吸収してくれます。
肉厚なのはKENDAの方ですが、そこまで衝撃吸収性は高くありません。
ノイズについて
ロードノイズについてはKENDAの方がうるさいです。
ただし、これはタイヤのゴム質だけの問題ではなく、KENDAの方がタイヤ幅が若干広いことにも起因します。接地面が広いのでノイズを拾いやすいのです。
走り出しについて
SCHWALBEはタイヤ幅が狭く、転がり抵抗の小さいスリックタイヤなので、漕ぎ出しは明らかに軽快です。また、速度維持はKENDAに比べて、かなり楽に感じます。
グリップ・制動について
KENDAはコンパウンドが硬い分、制動力も低く感じます。急ブレーキをかけると、タイヤはロックしてしまいタイヤ表面の摩擦で制動するような感覚です。
あとで確認をすると、ロックしたところは激しく波打ちしていました。
また、方向転換をしながらフルブレーキングすると、リアが容易に流れてしまうのがKENDAです。
KENDAは路面、進入スピードや進入角度によっては前後輪ともに簡単にスライドしてしまいます。
SCHWALBEはグリップ力があるので、ほとんど流れないのです。
無理に滑らせるようにブレーキをかけても、リアが若干滑るだけで終わります。グリップ力の方が勝るため、綺麗なスライドができないのです。
雨天での走行経験はそんなにありませんが、やはり溝のあるKENDAの方がなんとなく安心できる人は多いかもしれません。
【もう一度結論】SCHWALBE(KOJAK)をオススメします
本記事はKENDAとSCHWALBEのどちらのタイヤが優れているのかという内容の記事ではありません。
あくまでも個人的な感想です。
クロスバイクの話なので、一時的に出せたとしても時速40kmくらいのスピードです。KENDAとSCHWALBE、どちらのブランドも明確な差ではありません。
いまのタイヤにあまり満足していない方は是非、履き替えてみましょう。
プロのように経験豊富ではないので、少しの変化くらいでは認識が難しいです。
交換して初めて漕いだときに感じた変化がそのタイヤのインプレッションということになります。
漕ぎ出し、静音性、制動力の面で、SCHWALBEの方が僕の好みには合っています。
耐パンク性能はほとんど変わりません。全体的な運動性能を重視する人は、一度SCHWALBE(KOJAK)を使ってみることをオススメします。
記事を書いた人
ちゃおんぱむ