『居酒屋えぐざいる』で垣間見ることのできる人材育成の上手さと課題

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今年で10周年を迎えた居酒屋えぐざいる。毎年、お台場の特設ステージで開催されている夏季限定のイベントだ。冠名通りではあるが、EXILEを筆頭とするLDHに所属するグループ、アーティストが集い、自慢の歌声とダンスを披露する場であったり、各メンバーの考えたフード・ドリンクを楽しみながらファンが集う場でもある。今回はイベントの内容がどうということではなく、人材育成という点で少し別の視点から考えてみたい。労働力人口の減少する中、どの業種も若手育成という課題を抱えているだろう。何か参考にできることを見つけたいものだ。

居酒屋えぐざいるとはこんなイベントである

この2019年も会社の夏季休暇に合わせて訪問してきた。昨年とは違い、今年は2日間参加してきた。昨年は18時ごろ、今年は少し早めの15時ごろと時間は違うが、イベントの基本的なコンセプトとしてはほとんど変わりがないように思えた。

テーブル席があり飲食ができるスペース、メンバーが歌・ダンスを披露するセンターステージ、カプセル(ガチャ)や縁日のようにミニゲームをして遊べるスペース、お土産などの物販エリアの大きく4つに分けられる。

なお、今年の入場料は1人1,900円と少し割高感も否めない。昨年よりも僅かばかり値上げしたと記憶している。

若手の知名度を上げる場として提供されている

昨年から始めて会場を訪れるようになったが、現在一線級の活躍をしているアーティストよりも、つい最近メジャーデビューを果たした、積極的に売りに出している若手グループや人材の方をよく見かける。おそらく企業としての戦略なんだろうと思う。

ベテランだけを起用していけば確かに安定感はあるものの、長期的展望ではやはり不安も大きいだろう。失敗してもいいから、経験を積ませて、成長への土壌を育んでいく必要がある。

とはいっても新人に荷物を背負わせすぎでもダメで、新人とベテランへの負荷の掛け方のバランスも求められる。

事務所としての線引きは、フード・ドリンクメニューを担当させることができるかどうかかもしれない。いくら新人に、とは言ってもファン目線で顔や名前が出てこないようでは担当する意味合いも希薄になるだろうし、売り上げの伸び悩みも懸念される。

(参照:居酒屋えぐざいる 10th フードメニュー & ドリンクメニュー

人材育成のうえで立ちはだかる壁

LDHという事務所に所属するアーティストの大きな特徴として挙げられるのがマルチな活動をしていることではないだろうか。歌、ダンス、演技だけに限らず、他のアーティストとのコラボレーション、プロデュース事業、また飲食事業やアパレル事業を手掛けるという人もいる。

もちろん芸能事務所のことはよく知らないが、ジャニーズやAKSといった大手事務所よりも人材育成に関しては、一層幅が広いのではないかと思っている。

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1つのことだけに特化させるのではなく、マルチにこなせる人材育成に心がけているのは間違いなく経営陣の先見の明だと思う。

もともと固有の考えとして、「スペシャリスト」と「ゼネラリスト」という2つがあるが、何でもこなせるゼネラリストに振った人材育成だと思う。

変化の激しい世の中には十分マッチした手法だと思う。近年、勢力を急速に拡大している芸能事務所の1つだと思うが、古参の事務所が真似をしようとする理由も理解できるところではある。一般企業としても、とても参考になる。

個人の業績であったり、会社全体の業績が落ちた時に、やはり新たな活路を見出せるのは幅広い視野で見ることができたり、活動できたりする人材だったりするものだ。

1つのことしかできない人よりも、営業ができる、経営管理ができる、社会保険の仕組みが分かる、採用業務もできる、労働法令に明るい、とスキルが広がっていくほど、使い勝手のいい人材であることは容易に想像がつくはずだ。

一般企業が参考にすべきだと思うこと

「居酒屋えぐざいる」からだけでは測ることはできないが、先輩や上司からの後輩愛だとか、逆に後輩から上に対してのリスペクトだとか、繋がりという点は十分参考にすべきだと思う。

また同じグループ内での仲間意識や帰属意識も高い。

新卒採用・育成において、よく相談を受けることがある。上司・先輩から扱いにくいと評価を受ける「若者」、すぐに退職してしまう危険性が高いと評価を受ける「若者」、自分たちとは考え方が全然違うと評価を受ける「若者」。若年層をどのようにして育成していくかがキーポイントとなるが、指導の在り方だけでなく、自身の在り方についても俯瞰的に見ることができるようになりたいものだ。

ついつい常に上からの視点でしか物事を見れない人がいるが、そもそも育ってきた環境や時代が違うのだから、考え方が違うのはごく当然のことだろう。

若年層から見れば、身近なところに尊敬できる対象がいるかいないかでモチベーションが変わることが多い。この人について行きたい、こんな人になりたい、と思える対象がいるかが大事なのである。

あなたはそんな対象になれているだろうか?

LDHももちろん集団社会なのでおそらく大なり小なり派閥はあるだろう。筆者は派閥が悪いとは思わない。しかし、この派閥に属しているから不利益を受ける、会社の中で活動しにくい、などといったことがあっては絶対にいけない。

一般企業では委員会、分科会、QCサークルなどといった人の集まりがあるが、自分で選んで所属するものであればどこに属していてものびのびと活躍できる風土でなければならない。

初めて2日間、通して参加した感想みたいなもの

2日間連続で参加してみて、ちょうど2つのグループのステージを見ることができた。1組は「BALLISTIK BOYZ(バリスティックボーイズ)」(2018.4月結成)、もう1組は、つい最近お披露目された「PSYCHIC FEVER(サイキックフィーバー)」。ちょうど1年前に、BB(略)のステージを見たが、全国巡航を経て、トークの力や場の盛り上げ方は格段に上手になっていることが明らかだった。一方、当然だがPF(略)はまだまだこれからだなと感じるところが多々あった。

PFは高校生も含まれていたり、今までのグループ以上マルチな才能を持つメンバーで構成されているので、おそらく1年後にまた会う形になると思うが、本当に成長が楽しみだ。

どんな組織も厳しい環境で活躍させてみれば、人は成長していくものだ。上司として勘違いしてはいけないのが、ただやらせるだけではNGということだ。1つ1つ、目を離すことなく、アドバイスをしたり、当人に考えさせる習慣を身に付けさせなければ意味がない。

人にはそれぞれ進化するスピードというのがある。厄介なのは進化するスピードの違いかもしれない。遅い者でも、切り捨てたりせず、気長に育成していけば、将来的には逆転して…なんてことも十分あるのが、人材育成の面白いところかもしれないと再度認識させられた2日間だった。

進化するスピードも実は、あなた自身がカギを握っているのかもしれないものだったりする。

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