【夫の目線】家事&育児の分担を半分ずつにすることは無理な理由

夫婦の日常生活でこういったことをよく経験していませんか?

 
奥さん
もっと家事も育児も手伝ってくれないかしら?
 
ちゃおんぱむ
これでも仕事から帰ってきて、できる範囲内で手伝っているつもりなんだけどな…
パートナーから家事や育児の折半を求められて、どうしたらいいか悩んでいる人

家事や育児の夫婦における分担はよく議論のテーマとなる内容だったりします。とは言っても、片方(とくに夫側)があまり家事・育児に対して協力的ではないということばかりが言われているようにも感じます。

夫の立場から言えば、自分ではそれなりに手伝っているつもりでも、妻の立場から言えば、まだまだ全然協力が足らない、夫婦間での認識の違いはよくあるもの。

それぞれ家庭内における事情の違いもあるので、参考程度にお読みください。

本当に夫は家事・育児をしないものなのか?

Google検索で「夫 かじ(家事)」と途中まで入力してみました。

引用 Google

「夫 家事」は除外して、一番上にGoogleサジェストで表示されたのは「夫 家事をしない」。それだけ多くの妻が不満に思って検索をしている結果です。夫側にとってプラスと取れるキーワードは2つだけで、あとはほとんどネガティブな内容が目立ちます。

内閣府が行ったアンケート調査の結果にも表れています。

配偶者のある人(n=6,356)に「あなたと配偶者の方の、家事・育児の分担の割合はどれくらいだと思いますか?」というアンケートを実施したところ、妻の分担割合が高い(8割以上)と捉えている人が約65%を占めています。(引用・参考 内閣府

妻が7割以上負担していると思っている層まで含めると約83%まで占めてしまいます。

また、家事分担に対する認識は夫側と妻側で違いがあることも調査結果から分かっています。

夫婦における家事・育児の分担割合の認識をそれぞれに確認をした調査結果では、妻が家事・育児の8割以上を負担していると考えている夫が61.7%であるのに対して、そう考えている妻が68.8%と意識のずれが見受けられます。(引用・参考 内閣府

7割以上妻が負担していると考えている夫は80.5%に対して、そう考えている妻は84.8%となっています。

まったく家事・育児をしない夫の割合は約10%と比較的数は多いが、家事・育児をしている、していないの認識の違いは夫と妻の間でギャップが大きいと言えます。
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家事も育児も夫婦で折半という考え方について

よく、家事も育児もそれぞれ半分ずつやりましょう、半分ずつやるのが理想的な家庭ですみたいな考えをときどき聞きますが、実際には難しいものです。

  1. 共働き世帯でも全く同条件で勤務をしているわけではない
  2. 会社での勤務と家事・育児を同じものとして単純な換算ができない
  3. 家事・育児を折半することは現実的とは言えない

最近は労働者1人あたりの収入が伸び悩んでいることもあり、共働き世帯が増加しています。ただ、夫婦が同じ条件で勤務をしている可能性はゼロに等しく、単純な折半はできないもの。勤務している時間も違う、体への負担も違う、休日も違うとなった場合に、どの家事・育児を充当すればイコールになるのかなんて分からないものです。

家事を折半するにしても皿洗いを半分ずつする、住居内を半分ずつ掃除する、子どもの授乳を半分ずつする、わざわざ記録を残しておくのはナンセンスですし、逆に精神的に疲れてしまいます。

結果的に、夫婦間で完全な折半は現実的ではなく、事実上無理ということになります。

だからこそ、違った形で分担を決めていくしかないのです。しかも、きっちり半分ではなく、ある程度公平だと思われる分け方での折半という形で行うしかないのです。「家族には、心広く1人でなんでもやってしまう」という人であれば問題ありませんが、そうやって片づけてしまっては元も子もない話になります。

最近は、育児休暇を取得しやすくなってきたとはいえ、まだまだ妻が家に残って家事・育児をするケースが一般的には多いと、内閣府の調査でもわかっています。とくに育児まだまだ女性が中心です。

直近のデータでは女性の育児休業取得率が85.1%に対して、男性の育児休業取得率は13.9%と大きな差が開いており、会社における男性の占める割合、育児休業の取得のしにくさなどを物語った結果となっています。(引用・参考 内閣府

ポイントとしては、2点です。

  1. 仕事をしている夫にどれだけ家事を割り振るのか
  2. 仕事をしている男性がどれだけ自分から家事を進んで行うのか

そのためには、やはり夫婦で話し合って、それぞれの担当を決めておく必要があります。また、イレギュラーなことが起きたときの対応も必要になってきます。

家事も育児も完全に夫婦でしっかり半分ずつに分けて担当するというのは現実的に難しいと言えます。得意・不得意があったり、向き・不向きはそれぞれありますが、不公平感が出ないように夫婦で担当を決めておく必要があります。

【本記事のまとめ】家事育児の折半は無理なので自発的に行う意識が大切

家事育児をきちんと半分ずつに分けておこなうのは、現実的ではありません。

会社や在宅での仕事と家事・育児を換算することは難しいもの。また家事や育児を時給などの給与額に換算することも難しいもの。結果的に、仕事をしている夫がどれだけの家事・育児ができるかになります。

また、家事育児の内容によっても体への負担の大小、手間や時間のかかり具合の大小が大きく異なるのにそれぞれのものを分けるだけでは不公平感だけが残ってしまうことになりかねません。

料理が不得意な夫にご飯を作ってと言われても、かかる時間やクオリティを考えると現実的ではありませんが、下準備をしたり、食器や食材の用意をしたり、足らないものを買い揃えることは難しいことではありません。それだけやるだけでも妻からの評価は大きく変わります。

今まで一人暮らしをしたことのない人や、まともに家事を手伝って来なかった人にとってはかなりハードルが高いようにも思いますが、できることをしっかり手伝っていけば、妻側の不満も少しは緩和されるのではないでしょうか。

「夫は家事をしない」とよく言われますが、全くしないというよりは、やっている程度が足らないと考えている妻が多いです。今、家事分担が「夫1割」と思われているのであれば「2割」を、「3割」と思われているのであれば「4割」を目指すことをおすすめします。

世間一般的には「夫は家事・育児に対して非協力的」だと言われがちです。実際に内閣府のアンケート調査でも、そのような評価を受けています。一方で、夫は妻の評価以上に家事・育児を手伝っていると思っています。家事・育児を単純に折半するだけでは、仕事をしている方にとっては大きな不公平感が残ります。そういった提案が妻からなされる前に、できることを少しでも増やして、小さな手伝いをしておくといいです。妻に対していい格好をするというわけではありませんが、ポイントを重ねていき、負担していると思われる家事・育児の割合を増やしておくことが円滑な夫婦関係にも繋がると言えます。
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